「うちの施設ではどの加算が取れるのか」「取得したらいくら増収になるのか」。多くの施設管理者が気になるこの疑問に、本記事では施設種別ごとのシミュレーションでお答えします。

加算の基本的な計算方法

介護報酬の加算は、基本的に以下の式で計算します。

年間増収額 = 単位数 x 単位単価 x 対象者数 x 365日

  • 1単位 ≒ 10.33円(地域やサービス種別により異なる)
  • 対象者数は、全入居者の場合と該当者のみの場合がある

特養のシミュレーション(入居者50名)

加算名単位/日対象年間増収額
看護体制加算I6全員約113万円
看護体制加算II25全員約471万円
夜間看護体制加算10全員約189万円
褥瘡マネジメント加算II13/月全員約80万円
排せつ支援加算III20/月全員約124万円
科学的介護推進体制加算II60/月全員約37万円
合計約1,014万円

全ての加算を取得した場合、入居者50名の特養で年間約1,014万円の増収が見込めます。

障害者特養のシミュレーション(入居者30名・東京都)

加算名単位or金額/日対象年間増収額
医療連携体制加算VII39単位全員約441万円
精神障害者地域移行特別加算300単位対象者10名約1,131万円
精神科医療連携体制加算(都加算)330円全員約361万円
合計約1,933万円

東京都の障害者特養の場合、最大で年間約1,933万円の増収が見込めます。

認知症特養のシミュレーション(入居者18名)

加算名単位/日対象年間増収額
医療連携体制加算VII39全員約265万円
褥瘡マネジメント加算II13/月全員約29万円
排せつ支援加算III20/月全員約44万円
科学的介護推進体制加算II60/月全員約13万円
合計約351万円

投資対効果の考え方

加算を取得するためには、体制の整備にコストがかかります。重要なのは「純増収」で判断することです。

例: 特養50名が看護体制加算IIを取得する場合

項目金額
年間増収額471万円
訪問看護連携コスト-300万円
純増収額171万円
投資回収期間即時(初月から黒字)

例: 障害者特養30名が精神科医療連携パッケージを導入する場合

項目金額
年間増収額1,933万円
精神科医顧問料-180万円
看護体制コスト-300万円
オンコール代行-240万円
純増収額1,213万円

まとめ

加算の取得は、施設経営において最もROIの高い施策の一つです。まずはシミュレーションで増収のポテンシャルを把握し、優先順位をつけて取り組むことが重要です。