
特養2026-03-16
特養の看護師離職を防ぐ|オンコール負担軽減の具体策
特養の看護師不足は深刻な問題です。日本看護協会の調査によると、介護施設の看護師離職率は病院よりも高く、その主な原因が「オンコール負担」です。本記事では、オンコール負担を軽減し、看護師の離職を防ぐための具体策を紹介します。
特養看護師の離職の実態
特養の看護師離職率は年間15〜20%と高水準です。1名の看護師が退職した場合の採用コスト(人材紹介手数料、教育コスト)は約80万〜150万円とされています。
離職の主な原因
- オンコール負担(最多): 夜間・休日の電話対応によるストレス
- 少人数体制への不安: 医療判断を1人で行う負担
- キャリアへの不安: 臨床スキルの低下への懸念
- 給与水準: 病院と比較した給与差
オンコール負担の実態
特養の看護師は、月に8〜12回のオンコール当番を担当するケースが一般的です。オンコール中は以下のような精神的負担を抱えています。
- 深夜の電話で睡眠が妨げられる
- 外出や飲酒が制限される
- 常に携帯電話を手放せない
- 判断を誤ることへの不安
ある調査では、オンコール当番の日は平均2.3回の電話があり、そのうち深夜(0時〜5時)の電話が1回以上ある日が約40%を占めています。
具体策1: オンコール代行サービスの導入
最も効果的な対策は、オンコール代行サービスの導入です。外部の看護師チームが夜間・休日のオンコール対応を代行することで、施設看護師のオンコール負担をゼロにできます。
導入効果の実例
- A施設(50床): 導入後、看護師の離職がゼロに(導入前は年間2名退職)
- B施設(80床): 看護師の採用応募が3倍に増加
- C施設(60床): 看護師の有給取得率が40%から80%に向上
具体策2: オンコール手当の見直し
オンコール代行の導入が難しい場合は、オンコール手当の見直しを検討しましょう。
| 種類 | 現状の相場 | 推奨額 |
|---|---|---|
| 待機手当(平日) | 1,000〜2,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 待機手当(休日) | 2,000〜3,000円 | 5,000〜8,000円 |
| 対応手当(1件) | 500〜1,000円 | 2,000〜3,000円 |
| 呼出手当 | 3,000〜5,000円 | 10,000円以上 |
具体策3: オンコールの輪番制最適化
看護師が2-3名の場合、オンコール当番の偏りが問題になります。以下の工夫で負担を平準化できます。
- 曜日固定制ではなく、ローテーション制にする
- 連続オンコールを避ける(最大2日連続まで)
- 月間のオンコール回数に上限を設定する
- 繁忙月(冬季)は外部サービスを活用する
具体策4: 夜間対応フローの整備
介護職員が適切に判断できるフローを整備することで、不要なオンコール呼び出しを減らせます。
- バイタルサインの基準値と対応フローを明文化
- 「すぐに連絡すべき」「翌朝報告でよい」の判断基準を整理
- 定期的な研修で介護職員の判断力を向上
まとめ
看護師の離職を防ぐためには、オンコール負担の軽減が最も効果的です。オンコール代行サービスの導入、手当の見直し、業務フローの整備を組み合わせることで、看護師が安心して働ける環境を整えましょう。