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介護福祉士実習生の受入を採用につなげる:指導者の質が9割を決める
特養2026-04-07

介護福祉士実習生の受入を採用につなげる:指導者の質が9割を決める

介護福祉士養成校の実習生受入は、地域の特養にとって重要な採用の入口である。しかし「とりあえず受けている」だけで採用につながっていない施設が大半だ。本稿では、実習受入を採用に転換するための仕組みを解説する。

実習受入の2つの顔

実習受入には2つの側面がある。①養成校との関係維持のため(義務的)、②将来の職員候補との接点(戦略的)。多くの施設は①に留まっており、②の視点が欠けている。

指導者の質が9割を決める

実習生の印象は、配属ユニットの指導者で9割決まる。指導者が「負担だから嫌」と思っている態度が出ると、実習生は「この法人では働きたくない」と即断する。

指導者向けの3つの心構え

  1. 実習生を「人手」として扱わない(雑用させない)
  2. 質問を歓迎する(「そんなことも知らないのか」厳禁)
  3. 1日の終わりに必ず振り返り面談(10分でよい)

指導者1人につき、実習生1人以下が理想。2人以上担当すると質が下がる。

実習プログラムの設計

養成校のカリキュラムに沿うのは当然だが、その上で法人独自の工夫を入れると差別化できる。

  • 入所者プロフィール冊子を事前に渡す
  • 1日のスケジュール共有を朝礼で行う
  • 多職種の1日体験(栄養士・相談員・看護師の1日を見学)
  • 看取り期の利用者への接し方を丁寧に指導

特に「多職種体験」は学校では学べない内容で、実習生の満足度が跳ね上がる。

採用につなげる面談設計

実習最終日に行う面談が採用転換率を決める。面談のポイント:

  • 実習生の感想を先に聞く(施設の評価より実習生の気持ちが先)
  • 具体的な採用条件を数字で伝える(「初任給○万円」「夜勤○回から」)
  • 法人パンフレットではなく、先輩の声を渡す
  • 「また来てください」で終わる(プレッシャーをかけない)

押し売りは必ず逆効果。実習生は既に他の施設も検討している前提で、選ばれる側の姿勢を持つこと。

採用転換率のKPI

実習生の採用転換率は、全国平均10〜15%程度。優秀な施設は30%を超える。この差は「指導者の質」「面談設計」「法人文化」の3点から生まれる。

50床特養で年間8名の実習生を受け入れ、転換率20%なら、年2名の新人獲得。紹介会社経由の採用コストと比較すれば、実習受入の経済的メリットは明らかだ。

養成校との関係構築

実習受入は単発ではなく、長期的な関係構築として位置づける。年1回、養成校の教員を招いて「実習受入の振り返り会」を開くと、学校側の信頼が大きく変わる。

その結果、学校から「ここなら大丈夫」と推薦される施設になり、実習生の質が上がるという好循環が生まれる。

受入側の負担感を減らす工夫

指導者の負担が大きくなりすぎないよう、次の工夫を。

  • 実習受入手当(1日2,000円〜)を指導者に支給
  • 指導記録の様式を簡素化
  • 指導者ミーティングを月1回開催(情報共有と愚痴の場)

**「指導者をヒーローにする」**のが、持続的な受入体制の本質だ。


次回は、認知症ケア加算IIの算定を解説する。

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