
派遣看護師の質を見極める:面談5分で判断する6つのチェックポイント
派遣看護師を使わざるを得ない特養は多い。しかし「派遣会社から送られてきた人がすぐ辞める」「医療判断が不安」「他職員と衝突する」といったトラブルは絶えない。本稿では、契約前の面談5分で質を見極めるチェックポイントと、質の悪い派遣看護師との契約解除の進め方を解説する。
派遣看護師で起きるトラブルTOP5
- すぐに辞める(契約期間中の途中退職)
- 医療判断の経験不足
- 他職員との衝突
- 記録の雑さ
- 連絡・報告の欠如
これらを防ぐには、契約前の見極めが命。
チェックポイント6つ
ポイント1:特養の経験があるか
「急性期の経験だけ」の看護師は、特養の文脈で苦労しやすい。急変対応・在宅的ケア・家族対応の経験があるかを確認する。
ポイント2:高齢者ケアへの関心
「なぜ高齢者ケアをやりたいのか」を直接聞く。「どこでもよかった」「条件だけで選んだ」と答える人は、長続きしない。
ポイント3:連絡・報告の姿勢
「分からないことがあった時、どうしますか」という質問で、連絡・相談の姿勢を確認する。「自分で判断します」と答える人は要注意。
ポイント4:他職員との協働経験
「チームで意見が割れた時、どう対応しますか」で、協調性を見る。
ポイント5:記録への意識
「記録で大切にしていることは?」と聞く。「ちゃんと書くこと」などの漠然とした回答しかない人は、記録が雑になる傾向がある。
ポイント6:継続勤務の意志
「どのくらいの期間働きたいか」を聞く。「短期のつもりです」と答える人は、どうせすぐ辞める。
5分の面談で6つを確認できる。派遣会社は「即決してほしい」と言うが、この5分を惜しまないことが命だ。
契約前の法人側の準備
派遣看護師を受け入れる前に、次の3点を準備しておく。
- オリエンテーション資料(1日目にこれを読めば動ける)
- 連絡体制の明示(緊急時は誰に電話するか)
- 相性確認期間(2週間のトライアル条項)
質の悪い派遣看護師との契約解除
明らかに質が低い場合、契約解除を躊躇する必要はない。派遣会社との契約書には「3営業日前の通告で解除可能」条項が入っていることが多い。
解除の伝え方:
- 派遣会社の担当者に電話で伝える
- 具体的な事実を示す(記録不備・無断欠勤・事故等)
- 書面でも残す
- 解除後の代替要員を派遣会社に要求
解除を恐れると、質の悪い看護師が居座り続ける。
派遣→正職員の転換
良い派遣看護師は、正職員に転換する交渉をする。派遣会社に紹介料を支払うことになるが、年収の20〜30%が相場。紹介会社経由よりは安いことが多い。
転換の交渉は、派遣開始から3ヶ月を過ぎた頃がタイミング。早すぎると派遣会社が渋り、遅すぎると本人が離職する。
派遣依存から脱却するロードマップ
派遣看護師は「一時的な穴埋め」であるべきで、恒常化させてはいけない。脱却のロードマップ:
- Month 1-3:派遣で現場を回しつつ、正職員採用を本格化
- Month 4-6:採用できた正職員で基本シフトを組み直す
- Month 7-12:派遣は緊急時のみに縮小
1年で派遣費用をゼロにするのは現実的な目標だ。
次回は、業務委託契約(清掃・リネン・調理)の交渉を解説する。